没後40年が経過しても今なお敬愛されるジャック・タチの作品の映画⾳楽をまとめた決定版が発売︕1949年の「のんき⼤将 脱線の巻」から74年の遺作「パラード」までの⻑編映画からの代表曲を集めたコンピレーションアルバムとしてCDとLP(2枚組)にて発売。
⻑編2作⽬「ぼくの伯⽗さんの休暇」から確⽴されたキャラクター、⻑⾝でどこかユーモラス、つねにパイプを口にしたユロ氏のほのぼのとした姿が音楽からあふれ出るような作品集となっている。今までも何度かコンピレーションアルバムとして発売されたが、「プレイタイム」の組曲や、遺作「パラード」がここまでのクオリティで収録されただけでも珍しく
ファン垂涎の一枚になることは間違いない。
ジャック・タチ
1907年パリ⽣まれ。若いころからパントマイムを志し、数々のホールの舞台に⽴ち⼈気を得ると、ルネ・クレマン監督による「左側に気をつけろ」(36年)という短編にて主演と脚本を担当する。そして49年「のんき⼤将脱線の巻」にて⻑編デビュー。監督、脚本、主演を兼ね、当時から徹底した完璧主義の作⾵で、まだ当時は上映が不可能だったにも関わらずカラーにて撮影をし、それがフランス映画最初の色彩映画となった。
次作「ぼくの伯父さんの休暇」(53年)で、彼のイメージとなる主⼈公「ユロ⽒」のキャラクターを確⽴。ひょろっとした⻑⾝に⼩さな帽⼦、⻑いパイプの主⼈公が繰り広げるドタバタをサイレント映画のように描き、アカデミー賞の脚本賞にノミネートという快挙を成し遂げる。続く「ぼくの伯父さん」(59年)ではついにアカデミー賞外国語映画賞を受賞。このころから急速に進む近代化⽂明を暗に批判する作⾵が描かれ、それは以降の「プレイタイム」(67年)や「トラフィック」(71年)でも垣間⾒ることができる。しかし、その「プレイタイム」で10年がかりの製作期間と1000億円という巨費をかけた作品が興⾏的に⼤失敗となり、その失敗は彼に⼀⽣まとわりつくこととなる。その徹底した完璧主義が同映画ではいかんなく発揮され、彼の没後の2000年代に⼊って、まさに「⽂化的遺産」として⼤がかりなリストアが施され、今では20世紀の名作として絶賛されている。
同じく現代社会のモータリゼーションを軽く皮肉った「トラフィック」、そしてスウェーデンのテレビ局のために制作された、サーカスを舞台にしたショーを描く「パラード」においても、常にどこか温かく鑑賞後は何とも⾔えない温かく幸せな気持ちにしてくれるのが彼の作品の魅⼒と⾔っても過言ではない。82年11月、肺炎のため死去。74歳。
FACE B – 17,25min
MON ONCLE (1958)
(ぼくの伯父さん)
15-Mon Oncle
16- Voitures Ballet
17- Le vieux quartier
18- Adieu Mario
PLAY TIME (1967)
(プレイタイム)
19- Générique début
20- Sambanella
21- Take my hand
FACE C – 20,24 min
PLAYTIME (suite)
(プレイタイム 組曲)
22- L’opéra des jours heureux
23- play it in time
24- A Paris autrefois
25- Super Market
26- musique Strand
27- Musique Strand 2
28- Manège
29- Paris Circus
FACE D – 20,41min
TRAFFIC (1971)
(トラフィック)
30 – Traffic
31- Maria
32- La route
33- La course d’auto
PARADE (1974)
(パラード)
34 – Générique début
35- Parade
36- La piste
37- Berceuse
38- Thème oriental
39- Musette
40- Tournez les manèges
<輸入盤国内品番仕様>
タイトル︓Jacques Tati Swing!
アーティスト︓シャルル・デュモン 他
発売予定⽇︓2023年7月21日(⾦)
<CD版> RBCP-5780 JAN:4545933157804
価格︓2,800円(税抜)3,080円(税込)
<2LP版>RBCP-5781 JAN:4545933157811
価格︓5,400円(税抜)5,940円(税込)