「F to G」の一枚目は2003年にブラジルで録音・発売された。
発売直後から高い評価を受け瞬く間に売り切れたため、「幻の名作」と言われた。
その後、再編集され、2006年に新たなバージョンが本邦で発売されている(ハピネスレコード)。
このアルバムでは、前作同様息が合ったフィロー・マシャードと源之新のコラボレーションに天才ピアニスト、アンドレ・メマーリが加わり、息を呑むような更に美しい演奏が展開されている。
フィローはブラジル音楽の巨匠。圧倒的なグルーヴ感を持つ天才的なギタリスト兼ボーカリストであり、ブラジル、特にサンパウロのミュージシャン全てが影響を受けていると言っても過言では無い。
Dani & Debora Grugel、Chico Pinhero、 Trio Corrente(Paquitoと共演したアルバムで2014年グラミー賞を受賞/トリオのデビューアルバムは源之新のプロデュースによる作品)等の新しい世代に多大な影響を与え、台頭するサンパウロミュージックシーンを盛り上げる立役者となっている。
ブラジル以外の各国でも評判が高く、アメリカはもとより欧州でも人気を博し、各国でアルバムがリリースされている。
最近ではロシア、東欧においても頻繁に公演しており、その人気は留まるところを知らない。
源之新は日本とブラジルを中心に活躍する世界屈指のパーカッション(打楽器)奏者であり、特にパンデイロ(ブラジル風タンバリン)の第一人者。
強烈なグルーヴ感で様々なジャンルを超えた音楽活動を展開している。
そのフィローと源之新が、ブラジル音楽のスタンダードをパーカッションとギターとボーカルのみで構成し、オリジナルな世界観を作り上げた「F to G」。
名曲中の名曲と言われるようなスタンダードを、フィローと源之新が即興的なアプローチにより二人にしか出せない世界を現出させた。
リズムとメロディの奔流がぶつかり合い紡ぎだされた正に名作である。
そして11年の時を経て、フィローと源之新が2枚目制作への意欲を募らせ満を持して作成したのが、このアルバムである。
そこに天才ピアニスト、アンドレー・メマーリが2曲加わり、「F toG+ A」となった。
ここでは源之新のパーカッションが骨格を組み上げ、フィローがキレのあるリズムと迸るメロディをインプロヴァイズし、アンドレー・メマーリがテンション高く至高のピアノで彩る。
実に贅沢なアルバムが完成した。
透明感に定評のある、最新技術を駆使したDSDマスタリング!
<収録曲>
01. Perfume de Cebola ペルフーミ・ヂ・セボーラ (Filo Machado / Cacaso)
02. Viola Enluarada ビオラ・エンルアラーダ (Marcos Valle / Paulo Sergio Valle)
03. Bala com Bala バーラ・コン・バーラ (João Bosco / Aldir Blanc)
04. Beijo Partido ベイジョ・パルチード (Toninho Horta)
05. Dinorah Dinorah ヂノラー・ヂノラー (Ivan Lins / Vitor Martins)
06. Flor de Liz フロール・ヂ・リーズ (Djavan)
07. Moringa モリンガ
08. Eu e a Brisa エウ・イ・ア・ブリーザ (Johnny Alf)
09. Tres Pandeiros トレス・パンデイロス
10. Samba de Orly サンバ・ヂ・オルリー
11. Floresta フローレスタ
12. Acontece アコンテッシ (Cartola)
13. Amar a Maria アマール・ア・マリア (Filo Machado / Carlito Maia)
14. Converca de Atabaque コンヴェルサ・ヂ・アタバキ