幼少期の音楽として、今なおジョイスの心の中に生き続ける
ドリヴァル・カイミの曲をカヴァーした、神話的なバイーアへの招待状。
およそ半世紀にわたり、「ブラジル⾳楽の⼥王」としてリオ・デ・ジャネイロから
世界へと、美しいメロディとメッセージを発信し続けてきたジョイス・モレーノ。
昨年4年ぶりのオリジナル・アルバム「Palavra e Som(言葉と音)」は、熟練の貫禄を感じさせる⼀枚だった。そして今年は、ジョイスが幼少のころから聴いてきた、ブラジル音楽の至宝ドリヴァル・カイミのナンバーをカヴァー。バイーアの町と海、人々や漁師の生活、アフリカから伝わった神話や風物、そしてバイーアの⼥性たちをテーマに歌った名曲がジョイスによって甦る。
<Tracklist>
1. Maracangalha / マラカンガーリャ
2. Fiz uma Viagem / ある旅をした
3. Sábado em Copacabana / 土曜日のコパカバーナ
4. Vatapá / ヴァタパー
5. Não tem Solução / もうどうしようもない
6. História de Pescadores /漁師たちの物語
7. Nunca Mais / もう⼆度と
8. Maricotinha / マリコチーニャ
9. Canoeiro / カヌー漕ぎよ
10. Saudade de Itapoã / イタポアンのサウンダーヂ
11. Nesta Rua Tão Deserta /あまりに寂しいこの通りで
12. Acalanto / 子守
13. Canto de Nanã / ナナンの
〈録音メンバー〉
JOYCE MORENO (ジョイス・モレーノ)vocals, guitar, arrangements
TUTTY MORENO (トゥッティ・モレーノ)drums, percussion
HELIO ALVES (エリオ・アルヴェス)piano
RODOLFO STROETER (ホドルフォ・ストロエテル)bass
『Fiz Uma Viagem ある旅をした』によせてジョイスからのメッセージ〜
ドリヴァル・カイミの音楽というのは私の幼少期の音そのものなのです。
それは海の音のような、また海を生業とする人たち、つまり50年代の
ボヘミアンリオナイトであり、また神話、そして神話的なバイーアへの
招待状ともいえるのです。
彼の曲をレコーディングすることは、私にとっては生まれ育った地域を
再訪問するかのようで、そこはドリヴァル自身が以前、住んだことも
あった地域です。そしてそれは私がまだ幼い少⼥だったころ、ちょう
ど彼の曲を通して歌やギター演奏を学んでいた⾃分を⾒ているような
気持ちにもなりました。まさに私の心の中の子供の中に深く入り込ん
だような気分でした。